こんばんは、院長の村上です。
今回は3ヶ月から接種が始まる「四種混合ワクチン」について、予防できる感染症やワクチンの効果、接種時期などについてご紹介します。
・四種混合ワクチンで防げる病気は? ①ジフテリア:ジフテリア菌の感染によって起こる細菌感染症の一種で、重症例では死亡することもある病気です。1999年の報告を最後に日本では患者さんの報告はありません。 ②破傷風:破傷風菌の感染によって起こる細菌感染症の一種です。細菌が出す毒素により全身の筋肉がこわばり、呼吸ができなくなって死亡することがあります。 高齢者を中心に毎年100人程度が報告されています。 ③百日咳:百日咳菌の感染によっておこる細菌感染症の一種です。特徴的な咳が主な症状ですが、生後3か月未満の赤ちゃんでは重症化しやすいことが知られています。(くわしくはこちらを) ④ポリオ:かつて小児マヒと呼ばれていた病気で、ポリオウイルスの感染によって起こるウイルス感染症の一種で、ワクチンが導入されるまでは毎年何千人もの患者さんが発生していました。頻度は高くありませんが手足のマヒを引き起こすことがあります。
・ワクチンの効果
ワクチン接種により90%以上のジフテリア、破傷風、百日咳、ポリオの発症を予防することができると言われています。
ただし四種混合ワクチンは不活化ワクチンという安全性は非常に高いですが、免疫力がやや付きにくいタイプのワクチンのため、複数回の接種が有効です。
・接種時期
四種混合ワクチンの定期接種は生後2か月から開始となります。
●標準スケジュール(初回接種が生後2-6か月)
1回目 生後2か月
2回目 初回から3-8週あけて
3回目 2回目から3-8週あけて
4回目(追加接種) 3回目から1年後(12-18か月)
ご不明な点があればお気軽にご相談ください。
ペンギン先生
ジフテリア、破傷風、百日咳、ポリオのワクチンの詰め合わせだよ。