百日咳について

こんばんは、院長の村上です。

皆さんは「百日咳」という病気をご存知ですか?その名の通り、咳が長引く病気です。
今回はそんな百日咳について簡単にご紹介させていただきます。

・百日咳とは?
百日咳菌という細菌が原因となる細菌感染症の一種です。
お母さんからの免疫があっても、効果は十分ではないため、生まれたばかりの赤ちゃんで感染することがあります。
特に3か月未満の赤ちゃんが感染すると重症化しやすいので、注意が必要です。
・症状は?
最初は普通の風邪と同じような咳、鼻水で症状が始まります。
2週間くらいたつと咳がだんだん悪化し、百日咳に特徴的な咳(コンコンコンと短い咳が続いた後にヒューっと息を吸い込むような咳発作 スタッカートレプリーゼ)が出現するようになります。

3か月未満の赤ちゃんに感染すると、この咳発作が非常にひどくなって、呼吸困難や無呼吸を引き起こして命にかかわることがあります。
・どうやって感染するの?
飛沫感染(くしゃみや咳)、接触感染(病気の子を触る)で感染します。
・診断は?
インフルエンザ等で使われるような迅速診断キットはありません。
のどの培養の検査や血液検査で血液中の抗体価を調べることで診断します。しかし結果が出るまで時間がかかるため、疑わしいときは診断が確定する前に治療を開始します。
・治療は?
百日咳に良く効く抗生剤を処方します。
かならず飲み切るようにしてください。
少なくとも5日は飲む必要があります。

特に3か月未満の赤ちゃんで症状が強い場合は、入院が必要になることがあります。
・予防法は?
3か月からワクチン接種ができます(4種混合)。
接種回数は追加接種を含めて4回と多いので、うまく他のワクチンと同時接種していく必要があります。
・登園・登校の基準は?
5日間抗生剤を飲み、咳がおさまっているようであれば登園・登校可能です。
治癒証明書が必要になると思いますので、登園・登校前に一度受診ください。

ご不明な点があればお気軽にご相談ください。

ペンギン先生
ペンギン先生
特徴的な咳が長引くよ!
3ヶ月未満の赤ちゃんがかかると悪化しやすいから、注意が必要だよ!

一覧に戻る