風疹について

こんばんは、院長の村上です。

皆さんは子供のころ「風疹」にかかったことはありますか?もしくは予防接種をした記憶はありますか?
風疹は妊娠中にかかってしまうと、赤ちゃんに障害が残ってしまうことがあり注意が必要な病気です。
今回はそんな風疹について簡単にご紹介したいと思います。

・風疹とは?
風疹ウイルスというウイルスが原因となるウイルス感染症の一種です。
はしかを軽くしたような症状が出るため「三日はしか」と呼ばれることもあります。

ワクチン接種がだいぶ一般化してきたため患者数自体は減ってきています。
しかし平成2年より前にうまれた方は予防接種を受けていない方がたくさんいるため注意が必要です。
・症状は?
風疹の患者さんに接触してから2-3週間後くらいに発熱、せき、鼻水、全身のぶつぶつなどの症状で発症します。
発疹は数日で消え、熱も3-4日程度で下がることが多いです。
・どうやって感染するの?
飛沫感染(くしゃみや咳)、接触感染(病気の子を触る)で感染します。
そのため予防にはマスクが有効です。
・診断は?
インフルエンザ等で使われるような迅速診断キットはありません。
臨床症状と周囲の流行状況をもとに判断します。
確定診断のためには血液中の抗体価を調べる必要がありますが、結果が出るまで時間がかかります(1週間くらい)。
・妊娠中のママは注意して!
平成2年より前に生まれたお母さんのなかには、予防接種をうっておらず、風疹に対する抵抗力が弱いかたがみえます。
風疹の抵抗力が弱いお母さんが妊娠初期に風疹に感染すると、赤ちゃんが先天性風疹症候群(CRS)という障害をもって生まれてくることがあり、難聴、白内障、心臓病などの症状がでることがあります。

ワクチン接種で予防することができますが、妊娠中のワクチン接種はできません。
また子供のころにワクチンを打っているお母さんも大人になって抵抗力が下がっていることがあります。妊娠を希望されている女性は、妊娠前に風疹に対する抵抗力を調べ、必要があればワクチン接種することをお勧めします。
その際できれば、お父さんも一緒に検査すると良いでしょう。
・治療は?
特効薬はなく、自分の体の免疫力で治すしかありません。
熱がなかなか下がらなかったり、ぐったりするようなときは入院が必要な場合もあります。
・予防法は?
1歳以上でMRワクチン(麻疹風疹ワクチン)が打てます。
かならず2回打つようにしましょう。
・登園・登校の基準は?
熱が下がり、全身の発疹が消失すれば登園・登校可能です。
登校の際に治癒証明書が必要になると思いますので、登園・登校前に一度受診ください。

ご不明な点があればお気軽にご相談ください。

ペンギン先生
ペンギン先生
麻疹を軽くしたような症状だよ!
妊婦さんがかかると赤ちゃんに障害が残る可能性があるから注意してね!
この機会にお父さん・お母さんは、子供の頃に風疹にかかったか?ワクチンを接種したか?を確認しよう!

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