手足口病について

こんばんは、院長の村上です。
皆さんは「手足口病」という病気をご存知でしょうか?
夏場に流行るウイルス感染症の一種で、同じく夏に流行る「ヘルパンギーナ」「咽頭結膜熱(プール熱)」とあわせて、「夏かぜ三兄弟」と個人的に呼んでいます。
というわけで、今回はこの手足口病についてご紹介したいと思います。

・手足口病とは?

夏に流行るウイルス感染症の一つです。コクサッキーウイルス、エンテロウイルスなどのウイルスが原因となります。原因のウイルスが何種類かあるので、1シーズンに2回以上かかることもあります。
・症状は?

手足口病の名前の通り、口の中・まわり、のど、手足にぶつぶつができます。
ぶつぶつは水疱(水ぶくれ)のこともありますが、赤っぽいぽつぽつのこともあります。
手足のぶつぶつは手のひら、足の裏、膝、肘などによくできますが、お尻や陰部のまわりにできる子もいます。
また熱も出ることが多いですが、2-3日程度で下がることが多いです。
・どうやって感染するの?

飛沫感染(くしゃみや咳)、接触感染(病気の子を触る)で感染します。
そのため予防にはマスクが有効です。感染力はかなり強く、大人でもかかることがあります。
・流行しやすい季節は?

夏場によく流行します。
・診断は?

インフルエンザ等で使われるような迅速診断キットはありません。
しかしぶつぶつの出方が特徴的なので、診断はそれほど難しくありません。
・治療は?

ウイルス感染なので、特効薬はありません。
基本的には自分の体の免疫力で治すしかありません。
たまに、口の中が痛すぎて、ごはんを全然食べれなくなる子がいます。
あんまりひどい場合は入院して点滴が必要になることもあります。
・合併症は?

頻度は低いですが、ウイルス性の髄膜炎を起こすことがあります。
嘔吐が頻回、けいれんするなどの症状があれば、夜でも受診したほうが良いです。
・予防法は?

残念ながらワクチンは開発されていません。
一般的なマスク、うがい・手洗いなどで予防しましょう。
・登園、登校の基準は?

症状がおさまり、普段の食事がとれるようであれば登園・登校してもらって大丈夫です。

ご不明な点があればお気軽にご相談ください。

ペンギン先生
ペンギン先生
「夏かぜ三兄弟」の一人!
名前のとおり、口・手・足にぶつぶつができるよ
熱は2-3日で下がることが多いよ

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