肥厚性幽門狭窄症について

こんばんは、院長の村上です。

皆さんは「肥厚性幽門輪狭窄症」という病気をご存知でしょうか?
生後2週間くらいの赤ちゃんがミルクを飲むたびに嘔吐を繰り返してしまう病気です。
今回はこの肥厚性幽門輪狭窄症についてご紹介させていただきます。

・肥厚性幽門狭窄症とは?

胃の出口(幽門)の筋肉が厚くなってしまうため、胃から十二指腸につながる通路が狭くなってしまう病気です。
そのため、ミルクや母乳を飲んでも腸になかなか流れていかないため、逆流して吐いてしまいます。

生後2週間くらいから1か月くらいの赤ちゃんによく発症する病気です。
・症状は?

とにかく頻回に嘔吐します。

「赤ちゃんの嘔吐について」でご紹介したように、赤ちゃんは正常でも1日何回か吐いてしまうことが良くあります。しかし肥厚性幽門狭窄症の赤ちゃんはミルクを飲むたびにビュービューと噴水のように嘔吐するのが特徴です。

吐いた後も赤ちゃんはミルクを欲しがりますが、飲んだミルクが吸収されないため、体重が増えません。
このような症状があれば、すぐにご相談ください。
・治療は?

一般的には手術が行われます。幽門の筋肉を切って、通路を広げる手術です。
だいたい1週間弱で退院できます。

他には、ミルクの通り道を広げる薬を点滴する治療もありますが、治療に時間がかかること、必ずしも治るわけではなく結果的に手術が必要になる人も多いことから、最近はあまり行われていません。

ご不明な点があればお気軽にご相談ください。

ペンギン先生
ペンギン先生
生後2週間くらいの赤ちゃんが何度も何度も嘔吐してしまう病気だよ
胃の出口が細くなるのが原因で、手術で治すことが多いよ。

一覧に戻る