停留精巣について

こんばんは、院長の村上です。

皆さん「停留精巣」という病気はご存知でしょうか？

生まれつき陰嚢（睾丸）の中に精巣が入っていない病気です。
先日健診で、この停留精巣の赤ちゃんがみえましたので、この機会に簡単にご紹介させていただきます。

・停留精巣とは？

「停留精巣」とは、生まれつき陰嚢の中に精巣が入っていない状態です。

赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいるときに、精巣は赤ちゃんのお腹の中で作られます。
その後だんだんとお腹から陰嚢に向かって移動してきて、生まれたときには陰嚢の中に精巣が収まる状態になっています。

しかし中には、精巣が陰嚢の中に移動しきらない状態で生まれてくる赤ちゃんがいます。これが停留精巣です。

100人に3人くらいの頻度で発生し、ほとんどの子が1か月健診までにはみつかります。

・治療

自然に良くなる子もいるため、1か月健診で見つかった場合は、6か月～1歳くらいまでには様子をみます。

1歳を超えても自然に良くならない子は、将来的に不妊の原因となったり精巣がんの原因となったりするため、手術をおこないます。
もしご家庭でおかしいなと思ったらご相談ください。

・移動精巣

停留精巣と間違えやすい病気に「移動精巣」があります。
これは、陰嚢から精巣が「移動」してしまう状態です。

きちんと診察すると、ちゃんと精巣が陰嚢の中に戻ってくるのが分かります。

移動精巣の場合は基本的に治療は必要なく、大きくなるにしたがって良くなります。

ご心配であればお気軽にご相談ください。

ペンギン先生

自然に治ることもあるため、1歳くらいまでは様子をみるよ。
1歳を超えても治らないときは、手術が必要だよ。