肺炎球菌ワクチンについて

こんばんは、院長の村上です。

今回は2ヶ月から接種が始まる「肺炎球菌ワクチン」について、予防できる感染症やワクチンの効果、接種時期などについてご紹介します。

・肺炎球菌感染症とは

肺炎球菌という細菌が原因となる細菌感染症です。
肺炎や気管支炎など様々な場所に感染を起こしますが、細菌性髄膜炎や敗血症といった非常に重篤な感染症(侵襲性肺炎球菌感染症)の原因にもなります。
・ワクチンの効果

肺炎球菌は90以上の種類に細かく分類されます。
現在使用されているワクチンは、このうち主な13種類に対するワクチンを詰め合わせたものです。

そのためこの13種類に対しては非常に高い予防効果を発揮しますが、残念ながらそれ以外のタイプに対してはあまり効果がありません。
しかしワクチンの定期接種がはじまった2013年以降、侵襲性肺炎球菌感染症は半分未満になっており、高い効果が期待できるワクチンです。
・ワクチンのタイプ

肺炎球菌ワクチンは「不活化ワクチン」という安全性は非常に高いですが、免疫力がやや付きにくいタイプのワクチンです。
そのため複数回の接種が有効です。
・接種時期

肺炎球菌ワクチンの定期接種の対象年齢は、生後2か月から5歳未満です。
生後6か月までに初回のワクチン接種を行った場合は4回、生後7-11か月に初回ワクチン接種を行った場合は3回、1歳以降に初回ワクチン接種を行った場合は1回のみ接種を行います。

●標準スケジュール(初回接種が生後2-6か月)
1回目 生後2-6か月
2回目 初回から4-8週あけて
3回目 2回目から4-8週あけて
4回目(追加接種) 3回目から1年後

●初回接種が7-11か月の場合
1回目 生後7-11か月
2回目 初回から4-8週あけて
3回目 2回目から1年後

●初回接種が1歳以降
1回のみ接種

ご不明な点があればお気軽にご相談ください。

ペンギン先生
ペンギン先生
肺炎球菌ワクチンは、細菌性髄膜炎や敗血症などの重症な病気を予防できる、とても大事なワクチンだよ。
忘れずに接種しよう!

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