解熱薬(熱さまし)のつかいかたについて

こんばんは、院長の村上です。
以前ご紹介したように(子どもの「発熱」のポイント)、熱が出るのは体が病原体と戦うために準備をしているからです。
そのため熱が高いからといってむやみに解熱剤で熱を下げてしまうのは、あまり良くありません。

とはいえお子さんが高熱を出していると、「解熱剤を使って少しでも楽にしてあげたい」というお母さんの心配な気持ちも良くわかります。

というわけで今回は解熱剤の上手な使い方についてご紹介したいと思います。

・どんな症状のときに解熱剤をつかったらよいか?

「38.5℃以上の熱」があって、「元気がない」「水分がとれない」「寝付けない」などの症状があるときは積極的に使ってあげて大丈夫です。
解熱剤の効果で体温が下がると、これらの症状が緩和されます。

ただし病気のかかり始めなどで病気の勢いが強い時などは、なかなか平熱まで下がらないこともよくあります。
そのため平熱まで熱を下げるのを目標にするのではなく、しんどい状況を多少楽にするのを目標につかってあげましょう。

ちなみに熱が40度あっても、元気があって水分もとれるような時は解熱剤を使う必要ありません。
・解熱剤をつかうタイミング

一般的に、熱が今まさに上がっている時よりも、熱が上がり切った後に解熱剤を使うほうが、よく熱が下がるといわれています。

その見分け方ですが、熱が上がっているときは、体がぶるぶる震え(悪寒戦慄)、手足が冷たく、汗をあまりかきません。

反対に熱が上がりきった時には、手足が熱くなり、汗をかきはじめます。
このようなタイミングで解熱剤をつかってあげるのが良いでしょう。
・原則6か月未満の赤ちゃんには使用しない

解熱剤の作用が強く出すぎたりすることがあり危険です。どうしても使用したい場合はご相談ください。
ペンギン先生
ペンギン先生
「38.5℃以上の熱」があって「元気がない」「水分がとれない」「寝付けない」などの時は解熱剤を使ってあげて大丈夫だよ。
熱が上がりきったあとに使ってあげると良く効くことが多いよ。
6ヶ月未満の赤ちゃんには使わないでね。

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